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ソウル・レッド 松田優作


 
 松田優作の没後20周年に制作されたドキュメンタリー。
 
 優作とともに映画を創っていった人たちや、彼に憧れ続ける人たちのインタビュ-映像と、優作の創った映像を時系列で挟みながら、その偉大なる足跡を辿ります。
 
 そして最後に語るのは、優作の遺した二人の若き俳優。松田龍平と、翔太。息子であり、父と同じ職業を選んだ彼らは、気負うことなく偉大なるカリスマと自分を語ります。
 
 「生きているのは、お前か、俺か」
 
 優作の生を、そして不在を感じながらも、時として驚くほどに似た風貌(特に龍平)の息子達(決して、彼らを優作を辿る役者ではなく、優作を感じ自らを演じる次の世代として)から、優作の不滅を信じさせてくれる、いいフィルムです。

 ネットでは、ときおり「あのシーンがない」「なぜ、○○が話すのだ、××は出ないのに」といった言葉も散見します。
 
 私も、石橋凌の姿がないのを残念に感じましたが、「ア・ホーマンス」で、日常の尊さに涙しながら、ちゃぶ台でメシを食うヤクザのシーンが(優作以上に)扱われていたことが嬉しかった。
 
 「大都会PARTⅡ」から「野良犬の恋歌」がセレクトされていたのも、めちゃくちゃうれしかった。「クロさん、今晩おごってくれますか・・・?」「おう、前、来いよ」・・・。
 
 一種の「ベスト・アルバム」だと思ってるんですよ、このフィルムを。カリスマであるほど、絶対に誰も納得しない。誰をも満足させられるわけがないような。
 
 そりゃ、「天国は遠くの町」を歌ってる姿も入れて欲しかったけど、ジーパンの殉職シーンがないのはコアな連中への仁義だろ。「トライアングル」のCFまで入ってんだぜ、文句言うのやめようや。
 

 前にも書きましたが、リリー・フランキー氏曰く、「男には2種類しかない。優作と逢ってしまって、心に優作が住み着いてしまった男と、そうでない男か」。
 
 このフィルムを見た翌日、中学生のせがれに「オレの世代には、優作というカリスマがいた。オマエが優作を見てカッコイイと思わなくてもいいから、オマエの世代に優作のような男が現れるのを願っている」と、酒飲みながら話しちまいました。
 
 神妙に聞いてくれたせがれよ、オレはオマエの気遣いに感謝している。
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コメント

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No title

>一種の「ベスト・アルバム」

そうですね。
確かに、名作、名シーンが多過ぎて、全てを収録する事は不可能に近いでしょうしね。
かく言う私も、TV版「探偵物語」のシーンがもっと欲しかったと思っていますし...でも充分に満足していますよ。
上質のドキュメンタリーです。

息子さんのお気遣い、素晴らしいですね。
きっと優作のような格好良い男になりますよ。
凹。

No title

悪人さん、こんにちわ。ご覧になっていたんですね、って、今頃見てる私がいかんのですが。
探偵物語、不滅の名作ですね。あれ以前に、次回予告で出演者が役を離れて話すなんてなかったですし、色んな意味で型破り&クールでした。息子が、私がツレになりたいような野郎に育って欲しいッス。