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戦後日本住宅伝説-挑発する家・内省する家② 広島市現代美術館


  もう一度行ってきました、「戦後日本住宅伝説」。実際、前回2時間以上見たのに半分くらいしか見られなくて、消化不良でしたもんで。何回でも行き放題の、年間パス購入効果っす。


   フロアは大きく分けて2つ。50年代、60~70年代ってな感じでした。

  
   著名な建築家さんばかり(なんでしょう。私は数人しか知らないけど)、とは言え、大きな傾向があるみたい。

   50年代のものは、ワンフロアで壁のないばかりか、庭や外気と室内が連続しているような家ばかり展示してありました。




   昔インスタントコーヒーのCM「違いの分かる男」で登場していた清家清さんの自宅(建築家として知ってるわけではなかった)。「家族には壁を設けてはならない(トイレにすら壁がない。便宜的にカーテンのみ)」とか、ちょっとびっくりします。



   室内と屋外の段差がほとんどなくで、言うなれば全部土間みたいな家なんですが、キャスター付きの畳で家と庭を行ったり来たりするのは面白いですね。家の中だけでなくて、庭も引っくるめて一体になった家を畳の船で冒険するみたいで、お子さんも楽しんだことでしょう。私も乗ってみたいな。





   こちらは菊竹清訓という建築家さんの自宅「スカイハウス」。新婚、子供できた、車買ったとか、生活が変わってきたら、増設や設備を組換えたりがやり易い設計とか。

   実際、この床下に「空中にぶら下げる」格好で子供部屋つくって、入り口は母屋の床を閉めるスタイルだったために子供さんが怖がったそうで。

   考えて、実際にそうやれる人のやることってのは、面白いなー。



  60年代以降の家は、外からは遮断されて内部に(外からは窺い知れないような)親密、内密な空間があるような家が展示。




   東孝光さんという建築家さんのこちらもご自宅、「塔の家」。東京は青山に今もあるそうで(そのうち行って見よう)、若い頃カネはないけど都市に住み続けるために編み出した6坪の極小高層(地上5階地下1階!)住宅。




   これ、美術館さんの展示の大勝利ですわ。自分の立ってる床に、1階の図面がそのままあって広さ(=狭さ)が実感でき、横にはこの「塔の家」の巨大タペストリーで側面の感じが伝わります。で、これが吹き抜けのところでやってくれているので、高さまで感じられるので、塔の家にいるような体験ができました。

   これ面白かったなー。こういう工夫をしてくれた美術館さんナイス!「中に立って、上を見てみてくださいね」って教えてくださった学芸員さんに深くお礼を言いました。




   
   伊東豊雄さんという建築家さんの「中野本町の家」。住居にはちょっとみえません。なんでも、伊東さんのお姉さんが旦那さんを亡くされ、まだ幼い二人の姉妹と女性三人で住むために作られた家とか。



   伊東さんは「洞窟」のイメージに無意識に憧れがあったそうで、実際外に向けての開口部がほとんどありません(内側にはある)。内部を写したタペストリーはイメージ写真みたいなのですが、実際に壁も床も真っ白だったそうで、「白い闇」みたいだったとか。

   お子さんが独立された後、この家自体があまりにパーソナルだったため、家族以外に住ませる気にもなれず、取り壊されたとか。

   そういうお話を見ると、何か大きな墓標のようで、切なく眺めました。


   他にも面白い展示が多く、3回目も行ってみようかな。理解できてるかはともかく、自分なりに楽しかったです。
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コメント

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内緒さん、こんにちは。コメントありがとうございます。

私は全くこういうものに関心がなかったのですが、夏あたりから面白いと思い始めました。知らないものって面白いもんですね。また遊びに来てくださいね。