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赤瀬川原平の芸術原論展/広島市現代美術館

 


  少し前ですが行ってきました。昨年亡くなられた赤瀬川原平さんの生涯に渡っての創作の一覧。

  ゴールデンウィークのある一日。美術館の前には、岡本太郎さんの手になる派手な鯉のぼりがはためいておりました。

   もっとも、この展覧会自体は存命中(亡くなられるなんて、おそらくご本人も思ってなかった)に千葉で開かれていて、今年の春には広島に来ることも発表されていたので、千葉まで行かずに待っていたのですが、まさか追悼の意味を帯びるとは。

   高校生の頃に「ビックリハウス」とかよく読んでて(ある年は、広島県で一番掲載の多い読者になったこともあったっけ)、そこで中心的な存在だった糸井重里さんや南伸坊さんの兄貴分、いやもっと大物的な扱いで知りました。

   この会を見に行く前に、昨年追悼として放映された特集番組(録画したけど、長いから放置してた)を見たのですが、アナーキーな人だったんですね。安保闘争の時代ってのもあったんでしょうけど。



   代表作のひとつ、「ヴァギナのシーツ」。

   ゴムチューブを縫い合わせて生々しい感触。実物を見たのは当然初めてですが、実にこう、なんというのか。「リアル」です。見て「うわ!」と思わせる問答無用のインパクト。シリーズでいろいろあったのですが、どれも「うわ!」でした。



   これも有名な「千円札」。もちろん初めて見ました。

   肉筆でものすごい大きさ(200倍とか)に仕上げたものですが、その後、コピーした千円札が当時偽札事件が頻発していたことと関連づけて新聞に取り上げられ、長い裁判になったことの発端でもあったとのこと。

   この裁判記録も「作品」として大変な量が展示されていましたが、これがブラックな笑いに満ちておりました。

  


 「貨幣の信用に関わる」という検察と、「芸術」論の弁護なので、全く噛み合うはずもなく、じゃぁ被告の芸術活動ってのは何かってことで、原寸大の全裸男性のコピーとか、暗黒舞踏とか、体中に洗濯バサミをくっつけるといった「芸術活動」が「証拠」として、裁判の場で大真面目に展開されたとのこと。

    山手線の駅や路上、ビルといった公共の場で素っ頓狂な「芸術活動」を展開しては、世の中に対して真面目にふざけていたような彼らの独壇場だったことでしょう。



    そうした活動のひとつで面白かったのが、64年に銀座街頭で白衣をまとって無用の清掃を行なう「首都圏清掃整理促進運動」。

    東京オリンピック直前で、町中が清掃の名の下に様々なものが撤去されゆく現状へのアンチテーゼ、もしくはパロディ。メンバーが薬品などでマンホールや階段を無用な丁寧さで掃除し続けるパフォーマンスは、どう見ても不真面目なのですが、おまわりさんも文句が言えなかった毒のある笑い。




   その後の活動、イラストレーターとしての高い技術に裏打ちされたパロディ表現も面白かったのですが、この辺りで随分と時間を使ってしまって、またも最後まできちんと見られず。

   もう一回行けるかな。無理かな。
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コメント

非公開コメント

No title

こんばんは。

ビックリハウス!猛烈に懐かしいです。

完全に忘れていましたが、ビックリハウスという
文字を見て、突然思い出しました!

No title

すご~い!!

面白そうだね。

こういうの見に行ってみたいわ(笑)

良いねー美術鑑賞出来て(((o(*゚▽゚*)o)))

勉強になるわー!!

No title

カバオさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

ビックリハウス、ご存知ですか。もう、随分昔ですよね。全部面白いわけではなかったですが、面白かったですね。

渋谷って、最先端なんだって、田舎で憧れてました。

No title

ぴよ子さん、こんにちは。コメントありがとうございます。

ものすごい量の展示で面食らいました。よく、こんだけ保管していたなって。

千円札の後に発表した「零円札(本物)」っていうのが可笑しくて(笑)。自分で作った、この世にないもんだからって。