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ユトリロとヴァラドン 母と子の物語/ひろしま美術館



    盆休み返上で仕事した夏。さすがに疲れて1日だけ休みをとり、そこで行ってきました。




   ユトリロさんの絵。これまで何度か見たことはありますが、正直そんなにピンとはこなくて。絵ハガキみたいな風景画で、なんだか少し歪んでたり(美術の表現としてではないうような歪み方)、かと思ったら定規で引いたような直線だったり。

   有名なんでしょうけど、あんまり興味ないなぁ、と、どシロートが失礼なことを思ってました。だって、シロートなんだから、仕方ないわな。


   その母親、スュザンヌ・ヴァラドンさん。大変な美貌で当時のパリの人気者。何人もの画家と恋に落ち、ユトリロの父親は今も定かではないとか。


    幼いユトリロとの写真。確かに綺麗な女性です。



   こちらは画家でもあったヴァラドンさんの絵。自画像。


   自らも私生児だったヴァラドンさん。華やかで人懐こく、しかも美術の才能にも恵まれた彼女は、ユトリロを産む前から、そして産んだ後、更には成人してもなお奔放な暮らしを続けたそうです。

   その是非は私にはわかるはずもありません。

   ただ、幼い頃から不在の母親を慕い、10歳に満たぬ年で突然現れた「父親」の認知を受けての改名。学校にも職場にも(=社会、だ)馴染めず10代でアルコールに溺れた少年が、治療のために絵を描いているときだけ世の中に受け入れられた、という事実。



   パリはモンマルトル。やや都市から外れて、若く貧しい芸術家達が集まることのできた小さな町。名を成した彼らがここを離れても、ユトリロさんは終生離れなかったとか。

    若き日の彼は、画家ではなく酔っ払いの鼻つまみ者として、この町で有名だったそうです。治療から、やがて自らのために絵を描き始めた頃、酔っ払いのあんちゃんをからかう子供から逃れて、屋外では絵を描かなくなったとのこと。



    高名となってからもその奇行から、愛したモンマルトルに出入り禁止となって、観光用の絵ハガキを頼りにその街角を描き続けたそうです。知らなんだ。


    母親とその息子の絵画、約80点の展示。正直、今回もピンとは来なかったのですが、幼い頃から傷ついて傷ついて、絵ハガキと記憶を頼りにこの絵が描かれたのかと思うと、ちょっとこみ上げるもんがありました。


    彼の描く街角。人の気配に乏しく、どことなくうら寂しい風景。





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コメント

非公開コメント

No title

こんばんは。
ユトリロ展があったのですね。
生い立ち初めて知りました。
なんだか切ないですね。。
美術館っていいですよね。
展覧会があるとその画家さんのこともよくわかるし。
私も好きなのですが、ここ数年ずいぶんご無沙汰になってしまいました。
ホームさんの記事で行った気分になれます、ありがとうございます

No title

Blueさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

私もあんまり知らなかったのですが、苦めの生涯だった方のようですね。

そう思って見直すと、なんだかもの悲しく見えてきて、なかなか立ち去りがたい一日でした。