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地球爆破作戦


 
 「遂に、人類の恒久平和が実現しました!」・・・世界に向かって高らかに宣言するアメリカ大統領。
 
 70年前後と思しきアメリカ。ロッキー山脈を山ごとくりぬいた(ウルトラ警備隊みたいな感じ)巨大なコンピューターセンターが完成しました。
 
 その名はヘリオス像を思わせる「コロッサス」。(当たり前ですが)感情を持たず、あらゆる活動をモニターし、報復はもちろん敵意を持つ相手への先制攻撃を全世界レベルで即座に行えるスーパー軍事コンピューターシステム。しかも、自給自足が可能とのことで、まさに完全無欠の軍事意思。
 
 敵国ソ連も未開発ってことで、俺たちゃ世界最強、どやどや!のイキオイで、晴れやかにシステムを起動!
 
 ところが、町かどの電光ニュースみたいなので、表示されるコロッサスからの最初のメッセージは「(自分みたいな)システムが他にもうひとつある」という意外なもの。え?おたくらもやってたの・・・? 大統領ボーゼン。
 
 さすが、もう一方の超大国であるソ連は、ソ連版コロッサスを開発しておりました。すわ、あっさり第三次世界大戦勃発?と思った矢先、コロッサスはソ連のシステムに交信&意思疎通を始め、あれよあれよと言う間にコンピュータ同士が勝手に一体化してしまいます。
 
 こりゃヤバい。敵国同士の超大国の軍事意思が一体化して、人間の手を離れつつあるという全く持って想定外の事態発生。おい、回線切れ、電源切れ!
 
 コロッサスに持たせた(恐らくソ連のそれも持ってる)自給自足能力は、管理者でさえ管理できない危険をも孕んでいたわけですが、まさかこんなことになるとは。回線を切ったら、「またつながないと、ミサイルぶっ放すぞ」と、冷静に脅しをかけてきます。
 
 いや、脅しってのは人間が勝手にそう思っただけで、「つながないよ」「あっそう」と、あっさりミサイル発射で、都市ひとつが壊滅しました。
 
 たった数分で。
 
 コンピュータをつくった科学者は、恋人と過ごす深夜以外はすべてカメラでコロッサスの監視下におかれ、その奴隷とさせられてしまいます。いや、もはや全人類がコンピュータに逆らえなくなったのですが。
 
 どーなるんだ、一体。
 
 

 そんなに期待してませんでしたが、けっこう面白かったです。
 
 70年の映画だそうなので、つくったのは60年代。とは言っても、画面からは「宇宙大作戦」とかの未来感が漂い、私の年代にはCGだらけのSF映画よりも未来っぽく感じます。
 
 今から見るとメイクやメカが古い、ってのは当たり前の話で、そんなことは全く気にしません。面白いかどうか、のみです。そもそもカタカタと紙出しながら動く方が、コンピュータっぽいじゃん。

 さてコロッサスの使命は、最強の抑止力として機能することで、誰も手を出さない状態=平和の実現というものです。
 
 そういう命令なので、敵国のシステムと一体化して世界最強になっちゃうという判断は、コンピューターらしく合理的です。 実際、数日で「平和」を実現したんですから、ホメられてもいいじゃない、くらいのものでしょうか。コロッサスからすると。

 冒頭のアメリカ大統領のセリフに呆れたんですよ。
 
 あんたが言ってる「世界」ってのは、アメリカのことやろ?と。コロッサスという抑止力で実現させたかった「恒久平和」とは、「誰もアメリカに逆らえない状態」じゃん。あんたが言ってる「人類」って、アメリカ人のことやろ?って。 もっと言えば、アメリカ人の中でも、人類と非人類がいるのかもしれないし。コイツのアタマの中じゃ。
 
 コロッサスの判断は正しいです。むしろ、アメリカ以上の人類観を持ってるだけ、つくった連中より程度が高いかも。
 
 シニカルな結末と画面の感じから、ウルトラセブンみたいでした。あの世界が好きな人は、半額デーで借りて損しないかも。そんなに長くないし。
 
 古くさいタイトルもいいなぁ。
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