FC2ブログ

目撃!にっぽん選「私たちの物語~歳月が紡ぐ震災7年~」

 テレビはあんまり見ないのですが、NHKのドキュメンタリーは大好きです。

 「72時間」と「目撃!にっぽん」は毎回録画してるのですが、軽妙な前者に比べると、非常に真面目な「目撃!にっぽん」は見るのにちょっと覚悟がいるようで、けっこう録りだめがちです。

 私の3連休最終日の今日、そのうち2本を見ました。ひとつは胃がん(!)からの復帰を目指すカープ・赤松選手。これも泣けた。そしてもうひとつが、東日本大震災に関するこのエピソードです。

 NHKのサイトには、こう紹介されていました。

 「仙台市の出版社が震災7年に向けて創設した「仙台短編文学賞」。12月の締め切りまでに、全国から600近い数の作品が寄せられ、3月の大賞発表に向けて読み込みが進んでいる。大切な人々の死、ふるさとの喪失…震災で直面した耐えがたい悲しみをどう受け止めたらいいのか…長い間、悩み、苦しんだ先にたどりついた答えを物語に託す人々を見つめる。」

 応募された方は、震災に遭われ、大切な人を共同体を奪われた方たちです。7年経ち、小説という形でご自身の内面を表された方たちです。

 仙台市沿岸の街で生まれ育った65歳の元公務員の男性が綴った小説。


 昭和も半ば、集落から仙台七夕を見に多くの人達を載せたバス。家族のようだった昭和の集落が描かれます。

 が、津波は集落をも襲い・・・。



 復興も半ば、バスには亡くなった集落の人たちも乗っているように、いや一緒に乗って故郷へ帰って行きました。

 作者の男性は「亡くなった人たちがどこかでコミュニティーをつくって、昔の集落のように助け合って暮らしているような気がして」と話されていました。



 120年前の明治三陸津波を描いた女性。

 彼女が見たかったものは

 宮古市、標高60メートルに建てられている、当時の石碑。「此処より下に家を建てるな」と、長く遺すために太く深く彫られて。

 それでも、人はやがて元のように海沿いに住み始めます。作者の女性はその是非は語らずに小説を終えておられました。



 プロの作家さんも描かれていました。直木賞作家・熊谷達也さん。宮城県気仙沼市で中学教師を勤められていたそうです。

 震災後、すぐに駆けつけた気仙沼市で言葉を失い、作家としての自分が揺らいでしまったとのこと。


 一方、テレビから垂れ流されるが如き被災地の状況に強烈な違和感も。


 その熊谷さんに、今回の文学賞をつくった土方さんが声をかけられたそうです。

 「元の町、元の暮らしを経験的に知っている作家って、熊谷さんだけでしょ」

 作家は、再び表現をする気持ちを沸き立たせたそうです。

 亡くなられた方たちが、今もどこかでもコミュニティを持っていると、私も思いたい。たとえ、また津波が来るかもしれない不安を持ちながらも、かつて住んでいたところを元の姿に戻し、そこで暮らしたい思いを愚かとは思えない。一方、多くを失くした痛みとともに、後世に警告を投げた明治人の心情には本当に頭が下がります。自身の存在意義を揺るがされながらも再び筆を取った作家にも。

 てなことがごちゃまぜになりながら、端正なピアノ曲が流れ始めるので、また泣いてしまいました。

 東北、いつかまた行ってみたいです。ささやかな募金も続けよう。
関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント