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モダンアート再訪― ダリ、ウォーホルから草間彌生まで 福岡市美術館コレクション展/広島市現代美術館



 少し前ですが、暑いさなかに行ってきました。夏の美術館は一層涼しくていいですね。で、現代美術館は騒がしいお客さんも比較的少ないような気がして、落ち着きます。

 改装中の福岡市美術館のコレクションの巡回展。さすが福岡、の幅広いチョイスが地元で見られるですからありがたいことです。

 人体、物体、イメージ。こうしたテーマで展示が続きます。

 いつも思うのは現代美術館さんの見せ方へのこだわりです。黒川紀章さんの手によるレイアウトが自由な建物を使い切るような展示と言うのか。素直に導線に沿って進むだけで、次の展示が意味ありげに覗いたり、天を突き上げる作品の表現が高い吹き抜けでそのまま表されたり。作品そのものに加えて、何かと楽しい美術館です。

 無学な私は、今回もアートナビゲーターさんの案内に従って見てきました。


 三岸好太郎さんの「海と射光」。キリコの絵のような唐突な感じ。白日夢と言うより不穏なイメージを受けました。それでいいのかはわかりませんが。



 河原温さんの浴室シリーズ。展示されていたものとは異なる画像ですが、天然痘にやられた人たちを閉じ込めた作品という共通項ってことで。

 捻じ曲げられ、切り落とされ、病んだ人たちが何かを待ち続けます。それが来たるべきものかは不明なのですが、はっきりしているのは遠からず訪れるのが死であることことだけなのでしょうか。




 戦後前衛の奇跡・九州派、実物を初めて見ました。桜井孝身さんの「リンチ」。炭鉱の町にある素材(アスファルト、釘等々)をぶちまけた暴力的と言うか止むに止まれぬ衝動と言うのか。目があって胸ぐら掴まれたような。

 他にも、ガソリンかけて燃やしたり爆破したりといった作品がありました。すげぇな、九州。

 具体美術協会の作品も多く展示してあったのですが、荒々しいそれら(作品作ってる動画を以前にここで見ましたが、創るというより壊す・暴れてるって感じだったもんなぁ)よりも印象深かったのが松谷武判さんの「繁殖」


 その画像はネットにはなかったのですが、質感がこんな感じ。得意のアクリル造形のヌメッとしながらもつるりとした感触が、なにか自分の内臓に知らない間に手を入れられるような感じで・・・。じっと立ってられませんでしたわ。



 アンディ・ウォーホールの「エルヴィス!」。これも本物見れて嬉しかったです。いくらでもつくれるシルク・スクリーンは、同じものでも色やかすれ具合がどこか違います。でも、いくら増殖したところで、庶民が消費するイメージにもともとの実体がそもそもあったのやら。
 みんなが思ってるエルヴィスは、増殖しても膨張しても大した違いなんてなくて、所詮スクリーンの中にしかいないことをあえて聞かされるようなドライな後味。


 相変わらず、自分が面白いかどうかだけで楽しく見させてもらってます。評論家でもマニアでもないので、どう感じるかは自分のレベルそのものでいいって開き直って。

 今回ご案内していただいアートナビさんは初めての方でしたが、やや年配の女性(この美術館で男性スタッフって見たことないけど)で丁寧な解説、とても楽しかったです。

 年間3,000円少々でこんなに楽しませてくれて、いつもありがとうございます。

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