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列車に乗った男


 
 女の人は、初対面でもなんであんなに仲良く話せるんだろう。男同士なんて、子供じゃなくなり始めた頃から、なかなか打ち解けるもんじゃないのに。

 大好きなルコント作品の中では、男女の絡みがほとんどない少々異色のフィルム。

 流れ者の中年男と、とっくの昔に引退して老人になり始めているフランス語教師の男。
 
 初老の男の住む(ここを一度しか出たことがない!)小さな町の駅に降り立った中年男。ちょっとしたきっかけで、各々に重要な用のある土曜までを初老の男の家で過ごす3日間が描かれます。
 
 
 各々の重要な用・・・。銀行強盗と命に関わる手術。
 

 まるで違うタイプ、人生の二人は禅のように言葉を交わし、ぎこちなく互いを理解し、「別の人生」への憧れを抱いていきます。
 
 が、3日はあまりにも短く。

 違う人生があったかも知れない。けれど、それは叶えようとすることくらいはできたのかも。ただ、跳べなかったけれど。
 
 現実はひとつしかない。事実はひとつしかない。

 ただ、信じてもいい男の前に合鍵を投げて、ふらりと列車に乗っていければ・・・。合鍵を受け取って、静かな暮らしの中でゆっくりと朽ちていければ・・・。

 悪くないかもしれない。互いに視線も合わせることなく。

 それでも、このひとつしかない生を懸命に生きるしかないのだ。必ず。
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コメント

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No title

ルコントはワタシも大好きです。
これ、観た記憶があるのに…内容の記憶がありませぬ。。。
うーーん、うーーーーーーーん・・・・
やっぱり「髪結いの亭主」が好きだからかな。。。笑

No title

おお、JOさん!コメントありがとうございます。
これは・・・、オトコ映画かなぁ。会話もわかりにくいし。東映極道映画が素敵だったころを思い出しました。