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開館40周年記念 ブリヂストン美術館展/ひろしま美術館



 改装中で展示を休んでいる東京のブリヂストン美術館の名品が広島で見られる、というありがたさ。

 改装工事に入る直前、たまたま出張で2度ほど見に行き、すごく贅沢な展示にうっとりでした。

 地元の銀行がやっているひろしま美術館は、やや小ぶりな常設館(名品揃い)と、広い特別展示の2つの建物ですが、今回は常設館での特別展(ややこしい)。

 「あっ、小規模!」って正直思いましたが、どれもこれも大変な価値の作品ばかりなんで、このくらいでいいんでしょう。広島で見られるだけありがたいと思いましょう。


 アルフレッド・シスレー「サン=マメス六月の朝」。印象派の中でやや地味な扱いの人ですが、和やかで好きです。通りの向こうが想像できるような、水が流れているような。


 有名な「青い胴着の女」。国旗のような色ですが、モデルはロシア女性だったんですね、初めて知りました。真顔なんでしょうけど、なんか笑顔に見える華やかさ。


 同じくマティスの「縞ジャケット」。安西水丸、と言われたらそうかと思う私の無教養ですが、松任谷由実さんは彼のことを「南青山のマティス」と呼んでいたとか。俺は間違ってないのかも。


 マネ「自画像」。生涯2つしか描かなかったうちのひとつがここに。それにしても大変な目ヂカラ。簡素な背景と相まって、屹立って感じが迫ります。女性を描いた作品も目元が印象的ですよね。しかも本人。


 今回、一番の大作でしょうか。モネの「黄昏、ベネツィア」。描いてる最中にどんどん陽が落ちていったのか、それを絵筆で引き戻すモネ、なのか知りませんが。まぁ、大変な迫力でした。本物見たのはありがたいことに3度目ですが、何度見てもうっとり。


モーリス・ドニ 「バッカス祭」。この人のこと全然知らないのですが、この絵はめっちゃ好き。東京で見た時も離れられなくて、図録買ったほど。

 毛皮屋さんの装飾としての注文だったそうで(これは下絵とか)、芸術というよりも商業的な賑やかさを感じたのはそうなのか、わかんないけど。描かれていることは、バッカスを称える祭りの風景なんで、宗教そのものとも言えますが。猛獣も人間もブドウかざして楽しそう。


 ピカソ 「腕を組んですわるサルタンバンク」。大道芸人さんをギリシャ彫刻のような美しさに描いている有名な一作。会社でこのクリアファイル使ってますわ。

 造形の美しさに目がいくのですが、肌の色や服装の鮮やかさも素敵です。元々は女性も描かれていたとかいうこの作品(左半分に人物の線が残ってる)。男性一人の姿になったのは、ピカソ本人の失恋があったからとか。あんなに恋愛沙汰が絶えなかった人なのに。


 一番好きな画家、ラウル・デュフィさん(個人パソコンの壁紙にもしてます)の「ドーヴィルの突堤」。以前回顧展を見たことがあるのですが、苦しい時期も迷った時期もあってこういう作風に辿り着いたとか。可愛らしいほどの単純な線に、そのまま塗ってもいない鮮やかな色。

 でも、思い出の風景ってこんな印象のような気もします。写真のような緻密さよりも。


 見るのは4度目の「オーケストラ」。うれしいなぁ。こじんまりした展示会ではあったけど、これが見られたので幸せです。

 輪郭線と色がいい感じでずれてて、音が聴こえてきそうな楽しさと高揚感。よく見たら、人の表情もけっこう描き分けてあったりして。素敵です。


 日本人の洋画がなかったのは残念でしたが、それでも素敵な展示でした。広島なんかで拝めてありがたかったなぁ。


 
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