FC2ブログ

ブレードランナー

 フィリップ・マーロウといった佇まいの孤独な中年男、デッカード。

 近未来、科学の進歩はすさまじく、多くの人は地球外の惑星に移住していました。残された地球は環境破壊が進み、酸性雨が降り続く都市は廃ビルと怪しげな連中の巣窟に。

 その未来社会を支える「奴隷」が、レプリカントという名の人造人間。人間以上の知力・身体能力をもちながらも感情は与えられておらず、寿命はわずか4年。まさに使い捨て。

 デッカードの職業は「ブレードランナー」と呼ばれる特務警官です。一部のレプリカントにどうしたことか製造から数年経つと感情が芽生え始め、脱走して都市に紛れ込む彼らを見つけ、「解除(=抹殺)」することがブレードランナーの任務。

 楽な仕事ではありません。足を洗ったはずのデッカードに再び声がかかります。4体の最新型レプリカントが地球外からシャトルを奪って(=乗員を殺して)都市に紛れ込んだ。厄介な事件でお前しかいない、と。権力に脅され、しぶしぶ承諾するデッカード。しかし、彼らはなぜ地球に来たのか・・・?

 情報を得ようと、最新型が一体あるというタイレル社に赴きます。社長でありレプリカントの創造主でもあるタイレル博士の美しい秘書レイチェル。彼女がその最新型レプリカントでした。
 
 レイチェルに席を外させた博士が言うには「自分の姪の記憶を移植しているが、最近感情が芽生えて自分をレプリカントではないかと疑い、不安定」とのこと。レプリカントに本当に感情があるのか?訝るデッカードに、自分は人間以上の人間をつくってみせると悪びれないタイレル博士。

 その夜、デッカードの部屋をレイチェルが訪ねてきました。自分はレプリカントなのか、と。一人に慣れきったデッカードの冷たさに泣きながら出ていくレイチェルに、彼もまた動揺します。


 それでもデッカードは任務を遂行します。踊り子になりすましていた女性型レプリカントを追い、背後から射殺。それを見ていた怪力の男性型レプリカントに拳銃を投げ捨てられ、半殺しの目に合わされているところをレイチェルに救われます。

 デッカードの拳銃を拾い上げ、一発でレプリカントを射殺した自分に驚くレイチェル。普通の女性ではないことを自らに知らされ、怯えます。行き場のない彼女と孤独なデッカードの間に男女の感情が芽生え・・・。


 一方、残された2体のレプリカントは本来の目的に急ぎます。彼らの目的とは、延命。創造主であるタイレル博士から寿命4年の運命を変える術を聞き出すこと。

 ついにタイレル博士のもとに辿り着くも、彼らの切ない願いは技術的な限界と切り捨てられます。わずか4年の生を奴隷として吸い尽くされ、危険を冒した旅の果ての絶望。

 タイレルの眼孔に指を突き立て、彼の命と自らの未来を葬るレプリカント。造作もないことのはずなのに、苦悶の表情を浮かべて。

 人間ではない、とこれまで「解除」してきたレプリカントなのに、そのひとつであるレイチェルを愛し始めたデッカード。「解除」の意味が「人殺し」へと変わり始める中、未来なきレプリカントが潜む廃ビルに向かいます・・・。


 最初に見たときはなんだかよくわからなかったのですが、なんか気になって何度も見てしまい、大好きな映画になりました。こんな人は多いんじゃないでしょうか。原作も読みましたが、映像美はまた別モンですね。

 レプリカントは感情がない以外は人間と同じつくりってことなので、感情の芽生えた彼らはもう見分けもつかないし、人間そのものです。すごい美人のレイチェルも登場した時は人形みたいだったし。

 人造とは言え、人間そのもののレプリカントたちが寿命に抗おうとする姿は痛ましいです。死にたくない、奴隷なんかじゃなく意味のある生を生きたいのは感情ある者なら当然。

 主人公は愛したレプリカントは守っても、愛しあえなかった(敵対した)レプリカントは殺してしまいます。身内は助けても、敵は殺せる。人と思わなければ悩むこともなく。

 現実そのものじゃん。

 3つのバージョン合わせて8回くらい見てますが、毎回「人と人じゃないものの境目って何?」と混乱させられ続けてます。

 手元に置いときたいので、ディスク注文してしもうた。
Tears_In_Rain_800x300.jpg
関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント