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インポッシブル・アーキテクチャー もうひとつの建築史/広島市現代美術館①

インポッシブルアーキテクチャ01

 先週末に行ってきましたが、ものすご面白かったので会期末の12月8日まで何度も行こうと思っております。年間パスのおかげですが。

「未完の建築」ばかりを集めたもので、それは技術やコスト面、社会状況で不可能だったもの、現実性はおいといて理念として提示されたもの、はたまたコンペでの落選(その理由はまた様々ですが)といった、別な言い方をすれば「あったら面白かっただろうな」といった建築です。

インポッシブルアーキテクチャ02
 会場入り口に掲げてあった、本展覧会のねらいを書いた一文の中には「不可能に眼を向ければ、同時に可能性の境界を問うことにも繋がります」とあり、あぁ面白いなぁ、そう言えばそうだなぁと阿呆のようにメモをとりました。

 見ているとのめり込んでしまうのですが、我に返ると「あぁ、そういえば結局つくられなかったのね」と、ちょっとした寂しさも味わえる異色の展示です。

インポッシブルアーキテクチャ03
 最初に展示したあったロシア革命直後の1919年に計画された「第三インターナショナル記念塔」。これがものすごインパクトありました。第三インターナショナル=国際共産党ですね。まさに世界革命のシンボルとなるはずのものだったのでしょう。

 モノ自体はエッフェル塔を凌ぐ400メートルの高さで、革命を成し遂げたソヴィエトの偉大さと社会主義の勝利を全世界に宣するもの、だそうです。傾いているのは地軸に合わせており、螺旋はそれを限りなく超えていく人類の意思の表れ、と。

インポッシブルアーキテクチャ05
 一応、会議室とか備えている実用建築なのですが、半分はアートです。それもそのはず、革命直後のロシアン・アバンギャルドの代表格。

 って、えらそうに書いてますが、5年前に見に行った展示で初めて知りました。あの独特のデザインって妙に魅かれるけれど何ていうんだろって思ってたものです。
※初めてこういうものを見たときの記事がこれです↓

 こんなヤツですね。オマージュした広告で知りました。本末転倒 (´・ω・`)。
アレクサンドル・ロトチェンコ
 若い芸術家たちもアートで革命に参加して、識字率も低かった人民を革命思想と工業化に導く一助としてソヴィエト政府も後押しした芸術運動。

 パトロンである政府は反面検閲者でもあり、スターリン体制以後は一転の弾圧。芸術家たちは処刑や幽閉といった扱いを受けたとか。狂っとります。

 会場には、このタワーが完成していたら、と描いている超超リアルな3分少々のCGが流され続けていました。バックにはロシアのものなんでしょうか、重く悲壮な交響曲。これはその一部です。



 予算・技術面で当初から無理と見なされていたとは言え、ロシアン・アヴァンギャルドのその後の悲惨と併せて、何度も何度も見ていました。
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コメント

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No title

こんばんは。

実現しなかった建築の展示は面白いですね。
1919年の計画とは思えない斬新さに驚きますが、渦巻貝の様なフォルムは
ガウディの有機的な建築に重なりますし、フランク・ロイド・ライトがNYに
建てたグッテンハイム美術館も、似た形状の渦巻貝をモチーフにしていました。

力学的に見ても不安定さよりも力強さが感じられて、美しいフォルムですね♪

SIN=KAIさん

SIN=KAIさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

そう、面白かったんですよ(*´ω`*)。おっしゃる通り、1919年と言うと、もう100年前!。螺旋はDNAイメージとも重なって魅力的ですね。実現したら面白かったんでしょうけどねえ・・・・。