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知るかい、そんなもん!

 先日、祝日ながらも商用で、ある地方に出かけたときのことです。
 
 初めて訪ねたお取引先の建物は、3階に何かのホールがあるビルで、そこへ続く階段もついています。
 
 もっとも、我々はもっと上のフロアに用事があるので、「ちょっと変わった建物だなぁ」くらいに思って、ビルの通用口でカギが開くのを待っておりました。祝日なので、表から入れずに。
 
 「あのぉ・・・」
 
 と、遠慮がちな声に振り向くと、けっこうなお年を召したご夫婦と思しきお二人。男性の方は杖ついてらっしゃいます。
 
 「ここの3階でコンサートがあるので来たんですが、表は閉まっているし、階段は私たちには大変なので、一緒に入らせていただけませんか」とのこと。
 
 あー、そりゃ大変でしょう、と一緒にビルに入り、エレベーターに乗ったのですが、このエレベーターでホントにそこへ行けるのかがちょっと心配で、「私もご一緒しましょう」と、同僚にことわってホールがあるフロアで一緒に降りてみました。
 
 降りてみると真っ暗。なんじゃこら。
 
 防火扉風の厚い扉が閉まっていて、どこにも行けません。カギまでかかってて。
 
 「・・・やっぱり、私たちは階段を使うしかないんでしょうかねぇ・・・」
 
 いや、おとーさん、おかーさん。そんなこと言わないで。なんだか、扉の向こうで人の声がしますんで、私がなんとかしてみましょう。
 
 がんがんがんがん! と扉を叩いて「ちょっと、すみません!どなたか開けてもらえませんかぁ!!」
 
 繰り返すこと数回。扉があいて、スタッフさんらしい男性が怪訝な顔。
 
 いや、怪訝な顔ももっともですが、これこれこういうわけなもんで、なんとか、こちらのお二人をここから入れていただけませんでしょうか? 私? 私はまぁ、このビルの別の事務所に用事があってきた通りすがりなんですが。そもそも、初めてだし、ここ。
 
 「あー、それならわかりましたけど、このビルの北側に直通のエレベーターがあるのは、ご存じなかったですか?」
 
 
 知るかい、そんなもん!
 
 
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