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コレクション・ハイライト②/広島市現代美術館

肖像(わたし)広島市現代美術館
 
 コレクション・ハイライトで非常に印象に残った2つの作品。方や広島の原爆、方やチェルノブイリを扱ったものです。

土屋
 これはネットから拾った画像なのですが、真ん中やや左の黒い物体、それが作品です。土屋公雄の「記憶の現在 8:15am August」。

 高さ3メートル弱で、真上から見たら鍵穴のような感じでしょうか。円に四角がくっついたような。無愛想な黒い鉄の造形は、説明を見るまでは入って鑑賞するものとはちょっと気づきにくいほど。

 「必ず1名づつお入りください」とのこと。中に入ってみます。

土屋公雄 記憶の現在
 直径2メートル強ほどの円形には壁面と天井に200以上のアナログ時計がびっしり。そのほとんどから針の音が聞こえてきて、騒音かと思えるほどの音量(静かなためですが)。

 ただ、それだけなのですが。

 ものすごく息苦しくなって、ドキドキして。目を閉じてみました。雑踏の中で大勢の人の胸のうちを一度に聞いてしまったような感じ。無軌道で無遠慮で、止めようもなく。

 原爆投下時刻がサブタイトルの作品ですので、この時計が瞬時に亡くなった方たちそのものであろうと想像させられます。別々な時刻を示している時計たちは、それまでに各々の生があったこと、望まない形で失われた止まっていないはずの時があったことを表しているかのよう。

 同じ時計はなかったように見えました。新婚夫婦の部屋にありそうな時計、子供部屋の目覚まし時計、事務所の壁にかかっているような時計、床屋さんの逆の文字盤の時計等々・・・。そしてデジタル時計はひとつもありませんでした。

 ものすごく苦しかったです。しゃがみこんでしまって。

 一度出て、もう一度入りました。やはり、苦しかったのですが。

アトムスーツタンク
  ヤノベケンジの「アトムスーツ・プロジェクト」より「タンク チェルノブイリ」。初めて見たのですが、「アトムスーツ」なる「ヒト型放射能感知服」とやらを着込んで、様々な場所(主に廃墟、と言うか、かつて何ものかがあり失われた場所)に姿を現す試み。

 「アトムスーツ」現物も、わざわざロシアの放射能危険物保管庫(?)のようなものに入れて展示してあったのですが、鉛らしき胸あてという凝ったつくりの一方で生地自体はとても放射能を防げるような感じでもなく(もちろんわざとでしょうけれど、あまりに本物っぽい懲りようなものでそのチープさがまた二重のトリックのようで)、なぜか頭部は鉄腕アトムの造形。

 失われた場所に、輝かしい架空の未来の意匠を纏って。

アトムスーツ保育園
 同じく「保育園 チェルノブイリ」。モノクロのバージョンもあるなら見たいです。作品の前で固まってしまい、しばらく動けませんでした。

 コレクション展とは言いながら、全く見たことのなかったこの作品たち。会期終了までもう少しあるので、もう一度いや二度は見たいかな、そう思いました。

 また動けなくなることでしょうけれど。

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